AQL日記

能登麻美子さんを愛する犬AQLの、読むと時間を無駄にする日記です。"非モテの星から来た男"のMEMEを云々。

挨拶とか調和とか

■挨拶。
 
今日は憂国忌だ。いきなりだけど、明日僕は24歳になる。どこかの引きこもりの佐藤くんと同い年だった一年も今日で終わり、ということで、ブログというものを始めてみた。いや、このまま始めずにいたら、いつの間にか加持さんやトグサと同い年になっても始めずにいそうだから、いい機会だと思うことにした。はてなさんを選んだのは尊敬する作家がここで日記を書いていたからだ。Joy Divisionイアン・カーティスは23歳で逝ってしまったけれど、とりあえず僕はブログを始める。映画とか本とかアニメとか演劇とか、そんな話を。よろしくお願いします。


■『ハーモニー』

を観た。数日前。いや、観るつもりはなかったのだ。原作小説自体は、ちょうど『メタルギアソリッドV』の紙ブックカバーをくれるってキャンペーンを六本木かどこかでやってたときに親友というか盟友というか、そいつと行ったときに買って読んでいた。そのときは「伊藤計劃なら『虐殺器官』の方が面白いじゃないか。男しか出ないし。でもミァハ可愛い」としか思わなかった(褒め言葉)。そんなわけで、一連の映像化の流れにも辟易していた自分としては、『虐殺器官』はともかく、『ハーモニー』は映画館に行くほどのことではないだろうと思っていたのだ。ではなぜ日本橋まで行ったのか。レイトショーないのに。

簡潔に理由を述べるとすれば、御冷ミァハ役の上田麗奈さんの声が素晴らしく脳幹をえぐったことと、予告編でのEGOISTさんの主題歌に惚れたからだ。え? 三木眞一郎はって? 最重要事項に決まってるじゃないか。というわけで、そんなに期待するわけでもなく観に行った。上記の友人に「ハマーン様が喋り出したら寝ていい」と冗談を言われたが、だいたい開始15分かそこらで喋り出していた。さすがに寝てないよ。

さて、何しろ小説版を読んだのが数年前、かなりの部分を失念していた。だから正直途中で『エヴァンゲリオン』になったのも別に気にしなかった。そういえば同じ日にDVDで観た花澤香菜の『きみがいなくちゃだめなんだ』でも途中から『エヴァ』になっていた。いや、幾原邦彦っぽいでもいいけれど。正直この“『エヴァ』になる”という現象については、いつかつらつらと書いてみたいと思う。とりあえず色々と思うところはあったけれど、ネタバレは避けたいと思う。というかネタバレをしたところで誰が怒るんだろう、この作品に於いて。ラストとかについては、原作小説の方が僕は好きだ。補完計画だとか言ってはいけない。帰ってから『ハーモニー』の同人小説を書いて友人に送りつけたが、冷静に読み返すと単なるミァハLOVE小説だった。


■やさしくされたい。

『ハーモニー』の感想としては、「ミァハが可愛いこと」と「都市が気持ち悪い」ということだけだ。あんな目に悪そうな都市。高度福祉社会なんてものに変わってしまったらああなってしまうのか。『時計じかけのオレンジ』とは違うずれたまま統制された秩序を感じた。そのズレはデザイン的なものであるし、社会評価点(SA)を気にして生きると、ああやってどこにも隠し事のない(ように見せかける仕組み)というものが大事になってくるのだろうか。ああやって都市を、現実のものと大きく変えてしまう(モニュメント的だったり、意匠、色、空気感)ことは、とても「統制」を感じてしまう。ファシズムというか。健康に統制された世界の象徴として、少々過度なくらいに都市は白い。その白さは目に痛く、まさに「やさしさに殺される世界」だった。僕は死んだ。

でもこの映画、トゥーンレンダリングが悪く目立つところがあったけれど、他の点に関してはおおむね良かった。ゼーレ会議の演出は、CGアニメーションとしては悪くない選択だったように思う(僕には『SIREN2』のドルフィン桟橋付近のバグにしか思えなかったけれど)。DVDが出たらまた観て、改めて感想を書くとする。てか『虐殺器官』は無事に公開してくれるのか。


■個人的なこと。

自分の映画脚本が思うように進まない。漫画にしてみようかと熟考した挙句、一旦放り投げてみることにした。