AQL日記

能登麻美子さんを愛する犬AQLの、読むと時間を無駄にする日記です。"非モテの星から来た男"のMEMEを云々。

車輪だ、車輪だ、大きな車輪だ。


人間は天使でもなければ、獣でもない。だが不幸なことに、人間は天使のようにふるまおうと思いながら、 まるで獣のように行動する。
(ブレーズ・パスカル)


悲痛な雨が貯水タンクに溜まっていく。僕らは気まぐれに愛の言葉を探してみたり、自己欺瞞に「殺す」なんて強い言葉を使ってみたりする。気味の悪い怪物が僕らを見ている。

戯れに朝からSちゃんとLINEしてみたりして、僕は何から逃げ出したいのだろうか。問題は概ねそんなに深刻ではないのに。
理解なんてものは概ね願望に基づくものだと荒巻は云い、憧れは理解からもっとも遠い感情だ藍染は云う。もっと私を見てほしかったと巣鴨睦月は云い、ほんとにしつこい女だなと宮田司郎は云う。僕にはどの言葉も澱のようにどんよりと心の奥にたまっている。


ずいぶんと風通しの悪い世界に生まれついてしまったものだ、と僕は思う。


時間が足りない。このまま安穏と生きていると、世界の車輪に押し潰され、轢き殺されることになる。友人は色んな物事を考え、意味のある言葉を探ろうとしている。僕の吐き出す言葉は大抵が無意味で、一過性のもので、流動的で、そしてうすぼんやりとしている。他人は騙せても、自分はどうにもうまく騙せない。蛇に擬態した山猫のように、僕もまた、自分のロールモデルに擬態できるだろうか。

「私が人生を諦めて、自分一個の幸不幸などはどうでもよいと悟って以来、少なくとも人生は、私にやさしくしてくれるようになった」
(ヘルマン・ヘッセ)


あの女は僕にやさしくしてくれない。僕もやさしくすることをやめた。いつからか僕らの関係は、ひどくニュートラルな、あまりにも無味乾燥とした、対人関係としては本来ありえないレヴェルの、それはそれは歪なものに変わった。